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実写ワンピ感想二回目です。
二回に分けたのに今回もまた長いので、頑張って読んでください。 今回は、実写『ワンピース』はかなり成功した例ですが、この秘訣はどこにあったんでしょうねという話をしようかと思います。 ![]() ※以下、ネトフリ版実写『ワンピース』一期8話までと、原作序盤のネタバレが含まれる文章です※ 日本の実写ドラマは欧米人が見ると「演技が大げさでまるでAnime(アニメ)みたい」と感じることが多々あるようです。(英語圏の人の言う「Anime(アニメ)」は「日本のアニメーション作品」いわゆるジャパニメーションという意味で使われています。日本以外のアニメ作品のことは「Animation」と呼びます) この辺に関しては、日本人って本来感情を表に出さなかったり慎みを大事にする国民性の筈なのに実写演技になるとオーバーリアクションになりがちなの面白いなと常々思ってたんですが、逆にむしろ現実ではつつましいからこそフィクションでは過剰演技で表現するのかも。歌舞伎の時代からの伝統なのかな。 そして逆にハリウッドの映像作品は、演技は抑えめでかつとても自然なんだけど「そこまで言葉にして言う必要があるのか?」と思ってしまうほどコミュニケーションにおける言語表現が大事にされてる印象があります。 視線で会話するみたいな「無言の間」や、「言外の了解」みたいなものがあまり見られない。ずいぶん前に日本の古い映画を外国人の友人と鑑賞したときに「え、この沈黙はなに?」と聞かれることがたびたびあって文化の違いだなあと感じました。 相手の意を汲むとか空気を読むとかは信頼関係における美徳ではない、信頼しあっているならなおさらプラスの感情でもマイナスの感情でもそれを言葉にして確認しあうべき、というアメリカ的価値観というか。「黙ってたらなんにも伝わらないよ?」という圧がある気がします。だからルフィとゾロが6話でめっちゃ濃いブロマンスを展開していたあたりを原作勢の友人から「あの辺はびっくりしたw」と聞いて、なるほど海外向けにしたんだな面白いなと思いました。まあ私もあのあたりはびっくりしましたが(笑 個人的には6話のルフィ、ゾロが目を覚まさないことに対して陽気で楽観的なキャラが貫けなくなってるのが透けてるのすごい好きでした。動揺がとりつくろえなくて表に出ちゃってる感。ああいう細やかな感情表現は実写の勝利というか、役者の演技力の賜物ですよね。イニャキくんがほんとうに凄い。 そんな感じで、演技ひとつとっても西と東でけっこう乖離があるのにちゃんと両国で成功させてるとこなんかは、価値観のすり合わせがとても上手かったんだろうなという印象があります。 日本では配信直後はそこまでは話題になっていない感じでしたが、本国や欧米圏では配信翌日からすごかったです。SNSとかエンタメ系のニュースとかは大騒ぎで大成功を報じてました。 どれだけ成功したかというと、ここしばらくネトフリオリジナルの大看板作品だった『ストレンジャー・シングス』と最近の大ヒット作『ウェンズデー』の記録をいろいろと打ち破ったという大成功です。 マーベルやDCの作品を(原作コミックも実写化作品も)好きで追っているからなんとなく感じるんですが、日本とアメリカではコミックやアニメ作品の実写化に対する期待や熱量がちょっと違うんですよね。 日本ではコミックやラノベの実写化はどちらかというと「成功するならいいけどコケることが多いから期待は半々・嫌がる原作ファンも多い」という感じですが、アメリカでは「コミック作品は実写化が成功してなんぼ」、みたいな感じがあるように思います。実際、ちゃんとお金をかけた実写化がコケる割合は低いですし。 アメリカの「アメコミの実写化」は日本にとっての「マンガやラノベ作品のアニメ化」に近いんじゃないかな。 そんななか、「日本のアニメやマンガを原作にした実写化作品はハリウッド制作でもなぜかなかなか当てられない」という認識はアメリカでも持たれていて、古くは『ドラゴンボール』や『デスノート』、最近では『カウボーイビバップ』を実写化させて大外しさせています。ちなみに『デスノート』と『カウボーイビバップ』は今回の実写化とまったく同じ、ネットフリックスでのオリジナル作品です。(どちらも見ましたしビバップのほうは私は嫌いじゃなかったんだけど、当たりはしないかもね……的な印象を受けました) なのでこの実写ワンピのとんでもない成功は本国アメリカでは「日本アニメのハリウッド実写化の呪いを解いた」と日本以上に大騒ぎされています。 ちなみに私もこれ知った時驚いたんですが、今回『ワンピース』を実写化させた制作チームはなんと実写版『カウボーイビバップ』とおなじトゥモロー・スタジオです。 今回のドラマは原作者の尾田先生の監修とダメ出しがかなり厳しめに入っていて撮り直しになった部分もあると聞きます。それがなかったら『カウボーイビバップ』の二の舞になっていたかもしれないやつだ……みたいな恐怖をちょっと感じました。逆に言えば一度大爆死の経験があるチームが大当たりさせたのだから、まさに汚名返上の名誉挽回です。挽回どころか貴重な日本アニメの実写成功例になったので、これはトゥモロー・スタジオにとっては最強の成功体験だなーと思いました。このノウハウをぜひ大事にして頂きたいものです。 なんでこんなに成功したか? というのは、原作者の関与も大きかったと思いますが、実写化を「原作の完全再現にしなかった」部分が大きいと思います。 二次元の絵、それも『ワンピース』のようにデフォルメが激しい絵柄でハイスピードに展開されるアニメ(マンガ)作品と、実在の人間が演じる実写作品ではそのままやっても与える印象が違います。 昨日の前編記事の土下座や号泣シーンの箇所でも触れましたが、原作に忠実な再現と思ってそのままやってしまうと、リアリティラインを越えてしまって陳腐さや滑稽さが勝ってしまうんです。 かといってじゃあ完全再現は捨ててリアル寄りに全部表現を抑えてやればいいのかというと、違和感をなくすためにリアルに寄せようとした結果、作品の核になる大事な部分まで改変させてしまったら元も子もありません。監督や脚本家のオリジナリティはむしろ邪魔になる可能性が高く、製作側の原作への解像度と愛情の高さと、さらに読者では気づけない部分を指摘できる原作者の監修が必須なんです。 今回の成功例を具体的に上げるとしたら、サンジの号泣土下座シーンで、土下座は回避したけど号泣演技は取り入れる・ただしハリウッドで表現するうえで違和感のない程度の号泣に抑える、というさじ加減なんかは、完全に上手くいった箇所だったと思います。
今回の『ワンピース』実写化チーム、監督と脚本スタッフは常に原作の最新話まで履修した上で制作を行っていたそうで、(私は原作未読なので分かりませんが)原作を追っている人たちは「この実写脚本書いた人は原作最新話までの解像度がめちゃくちゃ高い」と感じたらしく、なるほどなーと思いました。 あと、衣装やセットの汚しのバランスも上手かった。特に衣装。 高い生地を使っていてもパリッとおろしたてみたいな衣装にカラフルなウィッグだとどうしてもコスプレ感が出てしまうんですが、そうはなってなくてそこの塩梅がとてもうまかった。 着古した感じの汚しとかくたびれ感とか、もとはもっと鮮やかだったんだろうけど退色したふうな彩度の落とし方とか。 ほんとなんでもない子ども時代のルフィのTシャツすら「あんまり服持ってなくて毎日着てるんだろうな」というヘタレた感じの加工がされていました。 ただこれも、とにかく汚せばいいというものじゃなくて、アニメ原作らしいポップさも必要なのでさじ加減はとても難しいと思う。 実写ワンピはよく「パイレーツ・オブ・カリビアンみたい」と言われてますが、実は比べてみると「パイレーツ・オブ・カリビアン」の方が果てしなく汚いし衣装やセットの彩度も低いんです。あそこまで汚すと今度はワンピースっぽいポップさが無くなってしまうから、ほんとにいい塩梅の汚し具合だったと思います。 繰り返しますが、ほんとにこの作品は、日本のアニメ(マンガ)をハリウッド実写化させた成功例としてすごい前例になってくれたと思います。 このあとハリウッドではタイバニの実写化が控えてる筈なのでいやがおうでも期待してしまいますね!(圧) 実写ワンピの第2シーズンはハリウッドのストライキが終了したらすぐにでも撮影に入って早ければ一年か一年半で二期公開に至るそうです。かなりの期待をこめて2期も楽しみにしようと思います。 あと、原作もこれきっかけに読んでみようかなあと思ってるんですが、コミックス100巻超え+アニメ1000話超えはやっぱりハードル高い……ので、とりあえず実写1期8話が12巻くらいまでということなので12巻くらいまで読んでみて、そのあとは実写のシーズン2が始まるまで読まないでおこうかなみたいな。 いくら実写ドラマが成功したって原作マンガ買って読まないと原作サイドの利益にはならないんだから応援したいなら全部読みなさいよという理屈は!私も漫画家なので!充分!わかるのですが!! 今回全然先の展開知らない状態でドラマ見るのめちゃくちゃ楽しかったんですよ……。「この敵どう倒すんだよ!?」という、もうほんとに良い少年漫画のお手本みたいなワクワクを味わわせてもらったので、それをまた体験したい……。 12巻までは買うので! 多分実写ワンピ見た原作未読の人たちがみんな12巻まで買ったらそれはすごい売り上げになると思うのでそれで勘弁して頂くということで! アニメはとりあえず、劇場版の方をつまみ観しようかなと思ってます。オリジナルストーリーだそうなので。 ひとまず「フィルムレッド」と「ストロングワールド」を見てみようかなと。「フィルムレッド」はそもそも Adoちゃんが好きなのでウタの楽曲は全部視聴済みだったのと、原作未履修でも面白いと評判なのは知っていたので。 「ストロングワールド」の方は原作派のお友達に勧められたから。 変化のあったキャラ設定とか新キャラとかネタバレになっちゃうけどいいの?という問題は、そのへんのネタバレはいけるので大丈夫なのです。(ちなみに「脚本に原作者が関わってる劇場版は全部良い」という話は聞いております。やっぱそこなんだろうなー……) あと、2期から登場するであろうとあるキャラが私の推しになるってなぜか太鼓判を押されてて、「なんで?黒髪褐色なの?」って聞いたら「黒髪ですけど褐色ではないです」と申し訳なさげに言われたんですけどそれでも多分絶対好きになるんですって。理由を聞いても「なんとなくそう思います」としか答えてもらえなかったんだけどいったいどんな奴なんだ、ポートガス・D・エース……。 しかし個人的に、2期は登場頻度と内容によってはシャンクスに落ちそうで戦々恐々としています。 ![]() ![]() ※当ブログの画像の借用転載、改変転載等はいかなる場合も禁止します※ ※Reproduction is prohibited※
by nanpei_yamada
| 2023-09-18 00:00
| 落書き:その他
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