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以前の記事で犬の安楽死のことに触れたので、それだけで記事を書いてみました。
何ヶ月も推敲していたとても長い記事ですが、よかったらおつきあいください。 (記事の内容が重いので、うちの美少女の写真を貼っておこう(´・ω・`) ![]() 欧米では飼い犬の安楽死は一般的です。 反面、我々日本人は抵抗を感じる人が多いようですが、そう批判すべきことじゃないと思うよという趣旨の記事です。 (ちなみにこの記事でいう安楽死とは、獣医師さんの手によって余命わずかの飼い犬に行われる苦痛のない安楽死のことであり、保健所の犬猫の殺処分のことではありません。そして現在の日本の保健所での犬猫の殺処分のほぼは、安楽死ではありません。今回の記事の内容とは趣旨の違う件なので詳しくは書きませんが、現状を知りたい方は「保健所 殺処分の方法」等のキーワードで調べてみてください)(そして調べた結果なにを思うかは各個人の自由なのですが、保健所で殺処分を行っている職員さんに批判の言葉や気持ちを向けないようにしてほしいなと思います) 日本人の気質のためなのか、日本のペット飼育文化が欧米よりも遅れているためなのかはわかりませんが、日本人は寝たきりになってしまった飼い犬を安楽死させる選択をあまりしないそうです。 私も何匹もの犬と暮らしましたが安楽死をさせた経験はありません。「安楽死だけは絶対選択したくない」と思ってしまう飼い主さんの気持ちもわかりますが、私の場合、「そうする機会がなかった(そうした方がよかったけどタイミングをのがした)」というだけなので、安楽死に対しての拒否感や批判意識は持っていませんし、今後その選択をする可能性はあります。 欧米では、手の施しようのない飼い犬を安楽死させる事は、犬の快適な生活を保障する行為として尊重されています。 この違いを知らない人が、海外の映画やドラマで簡単に飼い犬を安楽死させるシーンを見て(実際は簡単にしているわけではないのですが、日本人にはそう見えてしまうようです)驚いたり拒否反応を示すことがあるようです。 確かに欧米では寝たきりになって起きられなくなった飼い犬に安楽死を選ぶことが普通に行われていますが、そこに葛藤や迷いがないわけではありません。日本よりは飼い犬の安楽死が一般的とはいえ、皆いつその時を迎えさせるかということに悩みながら、最後の瞬間を決定しています。 犬の喜びってなんでしょう。外を走り回って、飼い主と遊んで、美味しいごはんを食べて、飲みたいときにきれいな水を飲んで、快適な寝床で眠る。人間の幸せよりだいぶ原始的です。 寝たきりになってトイレにも立てず、飲み物すら嚥下できないから点滴で栄養を受ける。 眠っていても常に身体に苦痛や違和感がある。 犬は知能が高いので、自分でトイレにも行けない身体に自信や尊厳を損ないます。 私が子どもの頃に実家で一緒に育った犬は、ドッグフードといっしょに人間の残りごはんも与えられていたせいでころころと太ってしまい(40年前の当時ではごく普通の飼い方でしたが、現代では虐待に当たる可能性もあります)歳をとる頃には内臓やその周囲につきすぎた脂肪のせいで心臓や肺が圧迫されるようになりました。 横になると呼吸ができず激痛も走るため横たわって眠ることができなくなり、死ぬ直前の数週間は、人間の胸にもたれた姿勢で座って睡眠をとっていました。家族は交代で犬に睡眠をとらせていましたが、一番長時間その子を抱いて寝かせていた母は、看取ったあと重度のペットロスに陥りました。 私が実家を出て独立したあとに一緒に暮らした最初の犬は、私がほんの20分目を離した隙に、誰にも看取られずひとりで死んでしまいました。 痴呆症にもなっていたので、寝たきりなのに走っているかのように四肢を動かし続けるため、床とこすれた部分に擦過傷ができて剥けてしまうので、常に人間が抱きかかえて宥めてやる必要がありました。20kgを越える大型寄りの中型犬でした。 彼が短くて浅い眠りに落ちると少しの間その場を離れることができるので、寝た隙に家事を済まそうと私はその場を離れ、その子はその間に死んでしまいました。 出先の家族に泣きながら電話をかけました。家族が帰るまでの間に、泡を吹いて大小便を失禁して息絶えていたまだ暖かい体を、泣きながら濡れタオルできれいに洗いました。 20分犬のそばを離れたことをものすごく後悔して、母ほどではなかったものの、ペットロスになりました。 家族全員で飼い犬の死を看取ることができる確率はとても低いです。 桐の前にいっしょに暮らしていたベンケイは、最後は立てなくなりしばらく寝たきり介護を自宅で続け、水すら自力で飲めなくなったのを点滴治療で回復させるために入院した、その入院先でなくなりました。早朝に病院から、危ないから見に来てくださいと電話がかかり、家族全員で慌てて駆けつけましたが間に合わず、私達が到着する十分ほど前に病院のスタッフに看取られて死にました。 死ぬ時の犬の幸せってなんだろう、やっぱり家族の腕の中で死ぬことなんじゃないだろうかと、その時も凄く後悔しました。 忘れられないほど後悔が強い三匹の最後の姿をあげましたが、一番後悔しているのは二番目に上げた、ひとりで逝かせてしまった犬のことです。死因は脳腫瘍でした。高齢だったのと技術的な問題で手術はできず、痛みは薬などで散らせていたとは思いますが、死ぬまでの数週間はとても苦しかったと思います。 そしてその三匹のどの子に対しても、もっと早くに(ベンケイに関しては、もう少しだけ早く。起き上がれなくなって水を飲んでも必ず誤嚥をして肺炎を起こすようになったときに)安楽死という選択をしてあげた方が、家族に看取られながら楽に幸せに逝けたのではないだろうかと思ってしまいます。 飼い犬の快適で幸せな生活を維持するのは、愛玩動物として飼うエゴを犬に押し付けてしまっている人間の義務です。 死の瞬間も同じで、飼い主の腕の中で、なるべく苦しみを感じない方法で安らかに看取ってもらえるという幸せを与えることができたらそれは一番犬にとって幸せだろうし、その時を飼い主が自分で決めるというのもひとつの選択です。そしてその決断も選択も飼い主にしかできないし(獣医さんに安楽死をすすめられることもあると思いますが、獣医さんが勝手に安楽死させることはありません。すすめられた場合だって決断するのは飼い主です)それは重い責任がのしかかるし、後悔する事もあるだろうし、決して楽な方法を選ぶということではないです。 人間の介護でもそうですが、犬の介護でも家族は疲弊します。 自分の世話に疲れきってナーバスになっていく人間の感情を、犬は人間より敏感に察知します。家族の元気がなくなって悲しそうになっていくのが自分のせいだということを理解するほどの知能が、犬にはあります。 辛く苦しい痛みの上にそんな思いまでさせながら自然に息絶えるまで生かし続けることは、この子の幸せにはならない、という判断を看ている飼い主自身がしたならば、飼い主の決断による安楽死は悪ではないと私は思います。 犬の最期を看取るのは、飼い主の義務です。自分達のためにイエイヌという種を誕生させて存続させている人間の責任です。そして自然死も安楽死も、一緒に暮らした犬を最後まで世話して看取る事で、違いはないです。 飼い犬が死んだあと、どんな死に方やどんな介護をしたって絶対飼い主は後悔します。 ああすればよかったこれはしないほうがよかったのかと、どんな手厚い看護をしたとしても絶対にそれは誰でも考えます。これはほんとうにそうです。 桐には長生きしてもらいたいと思っているし、桐が死ぬときのことなんて今はぜんぜん考えられないけど、いつか絶対その時はきます。その時にどういった手段を選ぶか家族でもめないために、いろんなことはぽつぽつ話しています。とりあえずどういうことになっても、なるべく後悔の少ない選択をしたい(後悔のない選択はない)と思っています。 そしてその中に、安楽死という選択も我が家は残しておいています。
by nanpei_yamada
| 2019-04-04 00:00
| 日記
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