みずき書林さんとのお仕事

毎日のようにすみません。
みずき書林さんのブログが面白すぎて……。

『いかアサ』色校正


「太い帯＋箔押しで装丁家も大暴れ」
「このチームは面白ければそれでいいのか」
「中身はランスロットだけど乗ってるの荷車じゃん。」


名言につぐ名言。
岡田さんってなんでこんなに文才があるんですか？
編集者だからというのは理由にならないと思う。


あと、今回の記事は出版や印刷、装丁の裏話がほんとに面白かったです。
帯が帯の紙質じゃない！というところにまず驚いた今回の装丁ですが、カバーと帯の用紙を同じにすることでコストカットできるという手法は目から鱗でした。

こういう話を内輪だけでなく外向きのブログでできてしまうとことか、クリエイターから納品されたカバー用原画を納品当日に公開できてしまうとことかｗ ほんとに、みずき書林さんがひとり出版社だからこそできることだなあと。



以前ネットで、「これはさすがに無理ですよね？」という切り出し方をされると職人はとっさに「できる理由」を探すから断られにくい、という話を目にしました。
なるほど？とは思いました。でもなぜだろう何かスッキリしないぞ、なんだろう、なんか、面白くない。ナメテンノカ？という気持ちになるｗ


今回のいかアサカバーは、「ランスロットとガウェインの背後に円卓を！」という話を岡田さんから持ちかけられた時、（具体的にどんなことがよぎったかはこの辺りに書きましたが）ほんとにいろんな事が脳裏をよぎって躊躇しました。

それでも引き受けたのは、岡田さんからの切り出し方がとても上手だったからです。で、実際に円卓のアイデアを提示された時どんな空気だったかというと、


「ランスロットと！ガウェインの背後に！円卓があったら！！ステキなんじゃないかと！！思いついてしまったんですよ！！！(´；◇；｀)」


という感じでした。
（とても誇張しています）

しかもそのあとに、


「もし！実現したら！！アーサー不在の状態のふたりの間で円卓が割れるという意匠になってそれはもうすっっっごくエモくないですか！！！？？✧︎◝︎(´；◇；｀)◜︎✧︎」


とめっちゃ瞳をキラキラさせながら訴えかけてくる岡田さん小宮さん岡本さんの姿まで見えました。（とても誇張しています）

あんなふうにキラキラされて断れますか。断れないよ、無理しちゃうよね……！！
「無理ですよね？」と持ち掛けられていたら、悩んだ末、「そうですね、無理ですね」と言っていたかもしれないな……と、あとになって思ったのでしたｗ

ネガティブな持ちかけられかたより、ポジティブな方がいいじゃないですか。「真実は最高の武器、正直は最良の戦術」（士郎正宗「アップルシード」）という言葉がありますが、まさにそれだなと思ったんですよ。


いかアサのお仕事は、ビジネスライクという単語からは真逆のお仕事でした。
ほんとに楽しくて、終わるのがもったいないお仕事です。