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昨日は一日何も手につかず、ぼーっとすごしてしまいました。
最近はこういう事はめずらしくて、毎日何かしら仕事をしてるんですが。 やっぱり紅茶王子の最終回がちゃんと読者さんの目に触れるようになったのと、別花休刊が公になった状況のふたつが効いていました。 最終回の原稿を仕上げたときは、むしろ金マビのペンをめちゃくちゃ進めたり新作のネームをめちゃくちゃ進めたりしてたのに、今回は一日使い物にならずにすごしました。ごはん作りたくない、お皿片付けたくない、桐のウンチ片付けるのもヤリタクナイ、とダイニングテーブルにつっぷしてる私を、家族は「今日はしかたない」と大目に見てくれて、夕飯はまっちゃんが餃子焼いてくれて、娘が桐のウンチを片付けてくれました。 別花の休刊については、寂しさだったり至らなさだったり落ち着かなさだったりは感じていたけど、泣くのとは違うなあと思っていました。でも夜になって、知り合って20年来の友人からLINEで、いま読んだ、すごくよかった、何度か泣いた、完璧な最終回だった、というメッセージが届いたのを見た瞬間、なんだか最終回と休刊のことが急に重くなって初めて泣きました。 作品の最終回の公開時にこんなにナーバスになったのは生まれて初めてで、休刊のことが響いてるのかなとか、自分でも納得いく話を描けたせいかなとか、いや単に歳とって涙腺がもろくなってるせいかなとか考えました。 でもそれで少し勇気を貰って覗いてみたツイッターで、他の読者さんも、最終回を「よかった、泣いた」と言ってくださってるのを見てまた安堵して、読んでくれた人を泣かせたいという目標で描いたものがちゃんと届いたぞ、と達成感を感じていたら、寝る直前にメールフォームに読者さんからのメールが普段の何倍も届いてるのを知って、それを開いたとたんに自分が泣いていました。読もうとしてるのに泣いてしまって読めなくて笑ってしまいました。 いつもメールをくれる読者さんだったり、初めてメールをくれる読者さんだったり、すごく久し振りにメールをくれた読者さんだったり(ちゃんと覚えてました。懐かしすぎて声がでました。まだあの彼を好きでいてくれてるの、ぶれなくて素晴らしいです)いろんな方がいました。泣かせたと思った読者さんに泣かされてしまった。勝ったつもりでいたけど結果私の負けだ、と思いました。 全部のかたにちゃんとお返事ができなくて申し訳ないですが、ちょっとお返事に代えられそうなことを書かせてください。コミックス派の方も読んでいる可能性もあるので、ネタバレに触れないようとてもぼかして書きますが、なんとか読み取ってください。 どこで泣いた、ここでやられた、泣いてたのに驚きすぎてここで涙が引っ込んだ、という詳細な報告、嬉しかったです。どこがよかったとかとてもじゃないがあらわせられなくてでも全部よかった、という漠然とした報告も嬉しかったです。 紙はやっぱりいいですね、という感想、(電子には電子のよさがあるというのはもう知っていますが、でも)紙はやっぱりいい、と私も思います。連載の場はWebに移りますが、Web連載の良さももう理解して納得はしていますし、紙でコミックスを出してもいけると思ってもらえるような作品をちゃんと描いていこうと思います。少しお待たせしますが、待っていてください。 金色のマビノギオンも花ゆめAiの新作も楽しみにしています、先生の仕事のペースがアラフォーと思えない、と褒めてくださったかたがいました。ありがとうございます。でも秋には46になるので、もうアラフィフですw 姿が描かれなかった彼の嫁が気になる!と言ってくださった方がとても多かったです。多分ちょっとエキゾチックでエキセントリックな嫁です。いまはコミックス派のひとへのネタバレになってしまうので描けませんが、最終巻に書き下ろしできる余分なページがあれば、ちょっと描けたらいいなと思っています。 描かずに終わった裏の事情もちゃんと察してくれて「あれはきっとこういうことですよね。彼はきっとこうなりましたね」と言ってくださってる方の予想がちゃんと当たっていて、全部読んでくださってる方には描かなくても伝わってるんだと嬉しくなりました。 最後のページに登場した彼は彼のあれですか?と質問してくださった方がいました。はい、あの彼は彼のあれです。サクラが一緒に釣りをしにいった彼です。釣りをしにいったときは多分小学生くらいです。 彼女のみっつめの願いごとは、叶えて終わりのものではなくて、彼が叶え続けるものですねとおっしゃってくれた方がいました。実はそれは意識せずに描いていて、言われて初めて「そういえばそうだね!?」と思ったので、教えてくださってありがとうございます。指摘されて気がついて、泣きました。 桜紅茶のラストについて、「こんな幸せもあるんだな」と思った、と言ってくださった方がいました。静かな感動を頂きました、ありがとうございましたといっていただけました。こちらこそ、そんな感想をくださってありがとうございました。 活躍の場所がWebに移るのは、読者にとっては追いやすくていい、とおっしゃってくれた方がいました。なるほど、ほんとうですね。私は完結した作品の番外編な読みきりをたまにいきなり描くことがあるので、多分紅茶王子でもまたやると思います。 いまは達成感と脱力感がすごくて「紅茶王子」はとても描けないし、アッサムと奈子、吉乃とサクラに関しては描ききった感が大きいので、彼らの話は描かないと思います。でもまったく別の新顔の紅茶王子や、桜紅茶や無印紅茶王子のキャラの描けなかったエピソードを、読みきりという形で作品にすることはあるかもしれません。たまに短編などで別の紅茶王子の話とかも描いてください、といってくださった方もいました。ほとぼりが冷めたらとても描きたいです。(アールグレイの台詞の中に名前だけちらっと登場した鉄観音の話を実は少し描きそびれてます) もしそうなったら発表場所はWebの可能性が高いです。そしてWeb発表だと単話購入もできるので読者さんも買いやすくなるんですね。 今は私もブログを始めたり、公式ツイッターを更新してもらったりもするようになったので、急にそんなことが決まっても読者さんに伝えるすべがあるのは心強いです。 自分はいつも、漫画を描いてるのは自分のためだけど、読んでくれる人がいなければ描く意味はないと思って描いています。 自己顕示欲とか承認欲求とか、悪い言い方はいくらでもできますが、でも読まれなかったら描く意味がないというのは私にとっては動かしがたい事実です。(これは私の価値観なので、読まれなくても描ける人もいると思います。どちらが偉いかという問題ではなくて、単に価値観が違うだけのことです) だから本当に、いきなりいただいたたくさんの感想にはほんとに泣かされました。ちゃんと読んで貰って、伝わっていて、あまつさえ泣いてもらったという事実がほんとうに嬉しかったです。 感動したというメールをくださったかたも、メールはしてないけどこれを読んで自分もそうだと思ってくださったかたも、私の作品を読んで泣いてくださったかたも、とにかく今回の最終回を読んでくださったかた全員に感謝します。 コミックス派のかたは8月まで待ってくださいね。 書き下ろし、できるだけがんばります。いまからちょこちょこ描きます。 どうせいま暇だし! あと、今これを書こうとして羅川さんのツイートに気がつきました。あとでスタッフさんにお願いしてRTしてもらおう……。 読んでくれるかわからないけどここで言っとこう。 おめでとうありがとう。ちょっとじわっときました。もう涙腺緩くてだめだw 吸血鬼、別花届くといつも真っ先に読んでたよ。花ゆめAiの方に移動したらおたがいがんばろうーー。 昨日は一日サボりました。今日からまた漫画を描きます。 読者の皆さん、いつも活力をありがとうございます。 2018/05/27 山田南平
by nanpei_yamada
| 2018-05-27 15:46
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